2017年2月18日 (土)

奈良博の特別陳列「お水取り」展に行ってきた

奈良博(奈良国立博物館)で開催中の「お水取り」展へ行ってきた。

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この写真を撮っていたら、

・・・おいおい・・・(^_^;)
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ついこのあいだの山焼きが、ずっと以前のできごとのように思えます。
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きょうを選んだのは、東大寺の筒井寛昭師の公開講座に合わせてのこと。
修二会の行法の裏話が聞かれればと、期待度大・大です。
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整理券の配布は12時からですから、小一時間しかありませんが先に観覧しましょう。

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12日に使う「篭たいまつ」。

今回の展示で、オモシロイと思ったのが江戸時代の「大中臣祓」です。
これは二月の末日に、明日からの14日間の行法の無事を咒師が神仏に祈るときの所作と、唱える祝詞「大祓詞(おおはらへのことば)」を書いたものです。

一昨年、二月堂に「大中臣祓」を見に行ったことは、こちらに書きました。

所作は「食堂乾角柱西向南蹲踞」などと書いてあります。

現物は、まさに「高天原に神留坐す 皇が親神漏岐 神漏美命以ちて・・・」で始まりますが、注意深く読んでみるとどうも「大祓詞」のフルバージョンではなく、短縮版のようです。
また読み方が春日大社のとは違う部分があり、例えば
春日では「神集(かむつど)へに集賜(つどへたま)ひ」とあるのを
二月堂では「神集仁(カミアツメニ)集賜比(アツメタマヒ)」とルビがなっていたりします。

こういう違いがおもしろいし、さらに、なにより東大寺の現在に続いている神仏習合の色濃さが実感できて、とても嬉しいです。
「カミもホトケも、みないっしょ」日本人て、なんておだやかで、なんて優しいんでしょう。

12時10分前になりました。整理券をもらうために並びに行きます。
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もう10人以上並んでいますよ。
会話を聞いていると、常連さんが多いようですね。

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展示品リストのうら面が、修二会の14日間の簡易時刻表になっていました。
あとの講演を聴くのに大変役に立ちました。
わたしは、もっと詳しいのを持っていますが。

整理券をもらったので、フリーエリアの休憩所でお弁当にしました。
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自家製の「奈良茶飯」のおにぎり。
大豆を軽く焦げる程度にフライパンでから煎りして、お米と一緒に炊飯器に入れて、塩少々と、水の代わりに煮出したほうじ茶で炊きあげたものです。大豆が水を吸うので水(お茶)を多めにするのが、もっちりと炊くコツです。
大豆の風味とほうじ茶の香ばしさが、ココロにもカラダにもやさしい、いかにも古都奈良の味です。

さて、筒井寛昭師のお話しはおもしろくて、よくわかり、もう10日ほどで始まる二月堂聴聞のおおきな参考になり、このうえなく期待が高まります。

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その後も観覧に戻り、結局昼前11時からきっちり夕方5時まで奈良博滞在。

おまけに期間内に、もう1回ぐらい来たいものですから、パスポート券まで買い求めてしまいました。
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このパスポート券、今回のような特別陳列や名品展は1年間なんどでも無料。正倉院展のような特別展は各展覧会ごとに1回無料、そのほか館内レストラン割引、県立美術館など別施設の割引と、かなりお得です。

さあ、これからもイクゾ~!

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2017年2月16日 (木)

通勤の道すがら

週に1、2日、大阪のとある専門学校に教えに行く非常勤の講師を、30年以上続けています。

きょうは期末試験。
朝7時に自宅を出て、近鉄奈良駅へ急ぎましょう。

その道すがらの楽しいこと。

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かみつみち弁当のお食事処。
ここはいつも、季節のディスプレイで楽しませてくれます。
「のりこぼし」にひな人形。もうすぐ3月、春ですね。

早足で20分あるいて猿沢池のほとりへ。

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朝日がさして、良いお天気。美しいです。
あー、気分爽快。
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・・・
そうして仕事が終わって、さあ帰ろ・・・。
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商店街も「二月堂お水取り」の飾り付けに。
春を迎えるモードにシフトしています。

奈良は「祈り」と「暦(こよみ)」に満ち満ちているのだ!

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2017年2月12日 (日)

平成29年 第4回の珠光茶会(その2)

私の珠光茶会第2日目は、東大寺さんの薄茶席と点心&法華寺さんの濃茶席です。

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点心に間に合うように10時半、大仏殿へ急ぎます。

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いま大仏殿の回廊は屋根の修繕のためテントにくるまれています。

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大仏殿の左回廊から

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外に案内してくれます。

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ここへの訪問は第1回の時につづいて、今回で二回目です。

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石敷きの部分はもともとの基壇の大きさを残しているのです。横幅は現在の1.3倍あったのですからね。

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受付と待合。ストーブが暑いくらいです。男性の姿は私入れて5人です。

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防寒テント越しに、もと基壇を望んで。

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これが会場。「集会場」と変哲のない呼び名です。

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40分ほど待ってようやく順番が回ってきました。
小学生のお子さんたちも、いまからこういう体験ができるのは良いことです。
まずは足もとから。それがグローバル化の始まりなのです。

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時間がかかる作法はなく、どやどやと座敷に導かれます。

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決して正客にならないよう気をつけていると、お手前の拝見もできないような場所になり・・・

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お菓子、なんでしたかね?忘れました。。。。。

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『自浄』。
メインの女性の障壁に阻まれて男性はゆっくりと拝見もできず、つぎの組みがお待ちですのでと、また、どやどやと押し出されました。

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縁側からは、このようなダイナミックな絵が望まれます。

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4年前を思い出して、楽しかったですよ。

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まもなく12時。予定通りです。ごはんだ、ごはんだ~♪

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東大寺本坊。
以前もここで点心を頂きましたから、勝手はわかっています。

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いい時間帯なので、ほとんど満席。

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パンフレットの下に、

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お弁当が隠れています。

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おいしいですよ。

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食材は奈良県産にこだわっていますね。

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ゆっくりできました。ごちそうさまでした♪

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これからお茶席へ向かうグループも。
すごく冷え込んできています。

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東大寺の観光バス駐車場。
13:30発法華寺行きのお茶会専用無料シャトルに乗ります。

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おー、はげしく降ってきました。

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シートがほぼ埋まる程度の乗車率。
観光ボランティアの会「朱雀」のスタッフさんが付いてくれます。
これが、あくまで観光振興のためのお茶会であることを、物語っています。

いろいろ説明してくれますが、たまたま「珠光」の読み方に話しが及びました。

「しゅこう」、「じゅこう」どっちでもええんですけど、珠光さんは僧侶やったんで、僧侶の名前は原則「呉音」でいうから、それでいくと「しゅこう」やという説がありますな。
どっちでも、ええんですけどね。

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珠光茶会も盛況になりましたが、第1回の時はチケットの売れ残りが出たなど、おもしろく説明を聞くうちに、法華寺に着きました。
旦那さんのお寺から、奥さんのお寺に移動した、ということですな。
または、総国分寺から総国分尼寺への移動とも。

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バスを降りると、寒い寒い~~~。

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定員300人だということですから、もうほとんど終わりの部です。

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待合は「月光亭」。月ヶ瀬から移転してきた18世紀の農家です。

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あ、会記がありました。
お菓子は「椿餅」。昨日に引き続き、ならまちの「樫舎」製です。
椿餅の椿の葉っぱは、称名寺のもの。珠光さんはこの称名寺で出家したゆかりのお寺です。

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お道具よりも、わたしは建築のほうに強く興味が惹かれます。

まあ私自身、絵や写真と行った平面は大好きなのですが、立体の工芸品にはほとんどと言ってよいくらい興味がないのですから、しかたありません。

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1時間半近く待ちました。

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これが椿餅。

ご亭主からは、珠光茶会は奈良市の大成功で、なかなかチケットがとれないそうで、みなさん良かったですね、と。
松阪市からも見学に来ているそうです。

やっぱり、そうでしょうね。
習っている人はもちろんのこと、習っていない人も流儀に関係なく、料金さえ出せば誰でも大手を振って参加できるのですから。それにお茶をなさっているかたは、こういう場所にも出入りが叶うこともあるでしょうけど、習っていないものにとっては、こういう場所に入れて頂く機会がありません。わたしが参加している目的の一つがそれですから。

あとは経験のない男性が参加しやすい仕組み作りでしょうね。チケット完売ならそういう必要もないのかも知れませんが、私のように女性ばかりのなかに首を突っ込める男性も少ないでしょう。興味はあるのに一歩踏み出せない男性は相当いると思いますので。

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お茶席では絶対的に少数派である男性が、まず正客に請われます。この席は、男性客がわたしひとりでしたので、「ぜひお正客に」といわれましたが「めっそうもない」と固辞し、なんとか無難な席に座れました。

まあひとつは場慣れ。そしてお茶人の『寛容』ですね。ありがとうございます。

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『松無古今色 』松に古今の色無し。これは知っています。
このあと『竹有上下節』竹に上下の節あり、と続くのですね。

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香合は法華寺さんの『お守り犬』

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晴れ間が出でると、そこにはもう春の兆し。気持ちがほっこりします。

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こういう場所に使われるだけあって、たんなる農家建築にはない風雅な味わいがあります。

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こうして今年も楽しい二日間が終わりました。

帰りの時間まで本堂を拝観してご本尊にお礼を申し上げ、記念に御朱印を頂いてきました。

書いて頂いている最中に、「4時の最終の巡回バスがでま~す!」との声が。
急いで書いて頂きました。御朱印係の女性のかた、ありがとうございました。

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4時半、東大寺駐車場着。
大仏殿はこの時期、4時30分閉門なのにまだインバウンドの観光バスが入ってきますよ。

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2017年2月11日 (土)

平成29年 第4回の珠光茶会(その1)

すっかり奈良の冬の風物詩となった『珠光茶会』。今年は第4回。
皆勤です。(なんか出ませんか?)

しかし『珠光茶会』、皆さん、なんと読みます?
『じゅこう』?、『しゅこう』?
オフィシャルは『じゅこう』らしいのですが、わたしは『しゅこう』が正しいと思うのですよ・・・。
なぜか?音感です。
「むらた じゅこう」より、「むらた しゅこう」のほうが洗練されているように感じませんか?
また僧籍だったためにほんらいは姓を持たず、「村田」はあとづけという説もあり、そうだったらよけいに『しゅこう』だと、確信するのです。

それはさておいて、・・・・

じつは念願叶って昨年の暮れに、歩いてこれるようなところへ越してきました。
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昼過ぎ家を出て、たいして歩かないうちに白いものが舞ってきましたよ。
写真には、あまり写ってませんね。

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ワンシーズンに袖を通すのが二、三度の一張羅のジャケットが、わやですわ。

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きょう2月11日、私が選んだ会場は「奈良町にぎわいの家」。

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この、向かいに菊岡薬局があったりする、ならまちの一番濃い一角にある町家が2年ほど前に?億円で売りに出て、「どうなるんやろ?」と、さらにその数年前にも、この近くの大きな町家が売りに出て、そのあげくとんでもない集合住宅に建て変わった二の舞にならんければいいな、と案じていたら、結局奈良市が買い取ったのでしょうか?

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大規模商家ですから、いわゆる表家造り。
玄関庭(坪庭)があり、そこから表店を振り返ると美しい木目の浮き出た梁が架かっています。(ムムッ!この家、ただものではないな?)

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受付をとおって、「突き当たりの戸板が待合です」と。
しかしもうここを見るだけでも、そこかしこに数寄がただよっており、ただの商家ではないことが歴然としています。

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待合は、いわゆる座敷、最上級の部屋です。相客はすでに10名ほどおられました。
戸外は縮み上がる寒さですが、ストーブの暖かさで顔がほてってきます。

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このかまちがすごいでしょ。

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螺鈿ですから。
つばさがあるので、龍か麒麟なのでしょうけど、猫にしか見えないのがご愛敬。

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この戸棚にも、

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わたしに、もっと典籍の教養があれば、おもしろいであろう美しい絵が描かれています。

この家が?億円なら、単なる住まいなら土地値相当ですが、文化財とみるなら安い買い物!!よくぞ残してくれた、あっぱれ奈良市!(かな?)ですよ、本当に。
建築好きには、見るべきところが多い家です。

さて、お茶会のほうはといえば、実は、見くびっていました。
昨年の珠光茶会で、大○院の茶席にお邪魔したとき、待合もなくいきなり座敷に座らされて、懐紙の必要もない薯蕷饅頭と立て出しの薄茶がパパッと出てきて、「なんか、愛想ないな~」と思い、こんな程度で行けばいいのかな、と今回も非常に軽い気持ちで出かけてきたのです(一応ジャケット、ネクタイ、白ソックスでしたが、扇子も懐紙も菓子切りもカバンに入れたまま荷物置き場に置いてきた)。

ところが、こちらはちゃんとした茶席でした(当然)。

待つことおよそ20分。席入りです。
みなさん手には当然扇子を。
こうなると、手に何も持たない(カメラは持っている)のは、非常に具合が悪いです。
威儀を正す。扇子のチカラ、恐るべし。

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お床の拝見や、

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炉の拝見などをしながら、決して正客にならないポジションを探ります。

それなりに無難なポジションにいったんは落ち着いたのですが、
あとからまた数人入ってきて、「お詰め頂きますか・・・」と、

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あ~、えらいことになってしまいました。
「正客だけには、ならんように」とは、親の遺言(ウソ)。

自慢じゃないですが、無手勝流に弟子入りして数十年。初めての体験!

今日は建国記念の日で、それにあやかってお菓子は、ならまちの樫舎さんに誂えてもらった菊のお菓子で、百代草で縁起がいいとか、

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色が八色とか九色だとか、左の菓子器が東博?奈良博?かの写しだとか、席主の説明も、おかしの名前もうわの空・・・アカン(汗

あとで思い起こせば相客さんにも大変な失礼もしながら、なんとか終わりました。
お菓子の味も、お薄の味も、さっぱり覚えてませんが、良い体験にはなりました。

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釜は蓋が「鏡」、茶杓の銘が「太刀(たち)」、そして

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香合が・・・、

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染め付けの曲玉で、これも三種の神器に合わせました、とのこと。
席主のもてなしぶりがうかがえます。

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なんちゃって正客の席も終わって、建物の見学です。

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どんな所帯してたんやろね。相当な使用人の人数やったはず。

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裏庭側から。向こうが待合につかっていた座敷。こちらは離れです。
渡り廊下の広いこと。

立派ですわ。これが?億円は、ほんまに安いです。
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ね、普通の商家と違いますよ。

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ゆっくり見学して、2時過ぎ。

明日12日は、東大寺の薄茶席と点心、西大寺の濃茶席の二本立てをチケット買ってあります。
今日みたいなヘマをしませんよーに。

まだお昼食べてません。お茶を頂いて、雪が降ってるので、一気に空腹感がこみ上げてきました。

ランチにしよ~!

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といっても、近くのここはランチと言うには。。。(涙

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ああ、でも、もうこんな時季なんですね。春はすぐそこまで来ています。

なんやかんや言いながら、やってきましたのは、いつもパンを買っている、

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小西さくら通りの「シャトードール」で。

まだ飽き足らずにお茶の本を読みながら、熱いコーヒーとトマト味のシチューのランチ(パンのお代わりができて720円安い!)となりました。
おいしかった~、暖まった。

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