2016年12月27日 (火)

東大寺大仏殿内の趣意書

大仏殿の柱の穴くぐりは、いまや外国人観光客にとって、奈良観光の一大イベントです。
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その背後にひっそりとショーケースが置いてあります。
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それは何かと尋ねたら?
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あら、「趣意書」と。

フムフム・・・


趣意書
「東大寺瓦の運搬経路を
探る」実施計画について

昭和四十年から行われた
渥美半島埋蔵文化財
調査によって、東大寺瓦
窯跡がつきとめられ、さら
に、昭和四十三年に行われた
東大寺鐘楼の屋根修理
において、伊良湖の瓦が発見
されたことにより、鎌倉時代
は伊良湖で東大寺瓦がやかれ
東大寺に運ばれたことが
確認されました。
伊良湖自然科学博物館
では、それにちなんで本年
「東大寺瓦展」を開催し
この八月三十一日に終了しました。
この展示会は、東大寺昭和
大修理の前哨戦として実施
したもので、「何故遠い伊良湖
でやかれたのか」「どのように
して運ばれたのか」の疑問
点をさぐるべく展示の目的
としましたが、種々の調査に
かかわらず、どのようにして
運ばれたのか未だに解明で
きずにおります。
そこで、仮設運搬経路を
想定して、当時伊良湖でや
かれた同型の瓦を製作し、
東大寺まで運ぶことによって
今まで埋もれていた歴史的
資料が明らかになることも
目的とするもので、これによって
歴史への探訪の第一歩と
するものであります。
幸いにして東大寺では、十月
十五日落慶法要を控えて
おられ、昭和大修理落慶
記念として、この献進瓦を
永久保存してくださる
ことになっています。
渥美郡三町は、一体となりまして
この事業を推し進めてゆく
次第であります。
昭和五十五年十月吉日
渥美郡町村会長 彦坂信能
伊良湖自然博物館長 伊藤務

と巻紙に流麗にしるされています。

渥美半島の歴史についての学問的探究心を遙かに超えて、「土地を誉れに思う」気持ち、郷土が東大寺に関わっていることが嬉しくてしかたがない気持ちがにじみ出ている文章です。

日本人は、もっと「ローカル」を大切にしなければ、日本が日本でなくなっていくような気がします。

大仏殿には数え切れないほど足を運んだというのに、今の今までこのショーケースに気がつきませんでした。

大仏殿には、東大寺には、そして奈良には、「忘れ去られたショーケース」が、まだまだたくさんあるのでしょう。
それらをひとつづつ探し出して、スポットを当てていければいいなと思います。

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2016年12月26日 (月)

興福寺国宝館しばらく休館へ

奈良 興福寺の、有名な阿修羅像などを安置している国宝館が、耐震工事として平成29年1月1日から1年間の休館に入ります。
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ということは、あと数日たてば1年間見られなくなる!
みなさん、お急ぎを!

こちらです。
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こちらは、
浅草の浅草寺本堂、川崎大師、増上寺大堂そのほか多数の「鉄筋コンクリート造」の社寺建築を残した建築史家・建築家 大岡 實 の作品です。
大岡實建築研究所:http://ohoka-inst.com/index.html

興福寺では平成30年の落慶を目指して現在木造の中金堂の建築が大詰めを迎えていますが、過去に大岡 實による鉄筋コンクリート造の設計がなされたことがあったようです。
それが実現していたら、どうだったんでしょう?

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さて、来年はどうなるのかな?
興福寺には、もと薬師寺の本堂でこちらに移転してきた旧の中金堂もあるので、そちらに移転して拝観できるようにするのでしょうね、きっと。

そして、ぼつぼつ動きが見えてきました。
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仏像の移動というと、この人達ですね。
梱包資材の納入だったみたいです。

しかし国宝館の像高5メートルを超えるご本尊、十一面千手観音さんの移動は、さぞかし見ものでしょう。
なんとか、その場に遭遇したいものです。

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2016年3月 2日 (水)

2016 ラジオウォークのコース 発表

MBSラジオのサイト
http://www.mbs1179.com/

で、ラジオウォークの専用ページが出来ています。
http://www.mbs1179.com/rwalk/index.shtml

やはり平城宮跡を中心に、東院庭園、法華寺、佐紀盾列古墳群をめぐる、わたしの予想通りのコースでした(そのコースしか、あらへんがな)。

イベント時間が午前9時~午後4時30分。
ナマ放送が午前10時30分~午後4時30分。

集合場所とイベント場所は佐伯門東側広場。ちょうど平城宮跡資料館の南側ですね。
近鉄大和西大寺駅から徒歩約10分でしょう。

平城宮跡MAP
http://heijo-kyo.com/guide.html



ラジオウォーク、未体験のかた。
事前申込み要りません。
無料で参加できます。
会場に行っても、受付もありません。
会場でフードコートがありますから弁当いりません。飲食費は必要です。

イヤホンでmbs1179が聞けるラジオを持ってきてください。
イヤホンで聴けるラジオにしてください。スピーカーから、ワイワイ音を出さないでください。

ラジオがないと、歩けないわけではありません。
歩く楽しさが大幅になくなるだけです。
猪熊先生のオモシロイ考古学の話し、上野先生の古代の恋の話しが聞けないだけです。

行き慣れたところですが、それでも気分はワクワクです。

は~や~く~こ~い、こ~い。

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2016年3月 1日 (火)

おたいまつ前夜

2月の末日。
いわゆる「お水取り」前夜。

ことしも、「大中臣祓(おおなかとみのはらえ)」を見に行きました。

興福寺さんあたりから雲行きが急に悪くなって、博物館の敷地に入ったとたん霙まじりの吹き降りになってきました。
「ツメターイッ・・・」

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芝生が白くなるくらい降ってきました。
よう、傘もってきたもんです。

午後五時になって大仏殿も閉門しましたが、月曜日のこととて、東大寺境内はすでにほとんど人が見あたりませんねぇ。
わずか10分ほどで天気は回復してきましたが、氷雨に濡れて空気はまるで冷凍庫のようです。
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参籠所には5時25分着。ちょっと遅かった・・・!
もう前列は無理ですね。

といっても30人たらずなのですが、「大中臣祓」の儀式は見せるためにしているわけではありませんから、それでじゅうぶん大入り満員です。

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この石畳での所作をただ見るだけなんですが、1250年以上伝わっている神仏習合の所作が神秘的ということもあり、またこの行事から修二会がいよいよ始まるということで、見るのを楽しみにしている人も多いのです。

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所作を照らす松明が出てきましたよ。そろそろです。

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午後6時ちょうど。
かけ声とともに、参籠所から練行衆がでてきて並びます。始まりました。

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松明に火をともします。
あ、今年の咒師(しゅし)は、上司(かみつかさ)さんではないですか。へ~!

上司 栄照さんは東大寺の教学執事さん。なんか由緒ありげなお名前でしょ。
2月6日の、茶粥の試食会で解説をしていただいたかたです。

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このかたです。
茶粥をつくるときの「ちゃんぶくろ(茶袋)」の説明中。

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話し上手で楽しいかたです。

二月堂の北の茶所で、「大仏奉賛会」の会員向けにやっていただけました。
このあと、茶粥いただけて。楽しいひとときでしたね。
このときのようすは、またあらためて書きます。

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もちろん今は神妙な面持ちで、儀式に臨んでおられます。

松明がともって、準備が整いました。

このあとはビデオに切り替えましたので、以下の写真はそのキャプチャです。

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黙読で、祓え詞(はらえことば)を唱えます。3種類ぐらいあるようです。

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そしてお祓いの所作。

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大きくまたを開いてゆっくり横歩きしながら、宿所前をお祓いします。
見せるためにやっているのではないですが、この所作は、見てもらうためとしか思えない独特なものです。

そしてわずか10分。

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終わりました。

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いそいでしめ縄を張って、結界をつくります。

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しめ縄を結わえ付けるのが、ふつうの立木の枝というのが、なんともほほえましい。

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観音さんにお礼をいいに、二月堂に上がりました。
現在午後6時25分。
明日の今頃は、おたいまつを待つ人で下の広場があふれかえることでしょう。

雨に洗われて、ひときわ美しい奈良盆地の夜景でした。

きょうも良いご縁をいただけました。ありがとうございました。

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